REPORT

イベントレポート

FUKANUMA BEACH NIGHT/深沼ビーチナイト

 「荒浜はいま、人が暮らしていないから、夜になると真っ暗になるんですよね」「夜に訪れる人もいるけど、事故とかないと良いのですが・・・」今回、実行委員会のアドバイザーになっていただている庄子隆弘さん、高山智行さんが心配していること、いまの荒浜地域の課題としてお話してくれたことです。道路が整備され、街灯もつき、少しずつ、町並みは変わってきましたが、まだまだ安全面での不安はあります。そこで、今回、夜のイベントを企画し、夜の荒浜がどれくらい暗いか、また、その状況をどのように良い方向に変えていけるかを検証していこうとなりました。

 と言っても、やはり夜の海はかなり暗く、天候に左右されるということで、内容や意図を巡っては、実行委員会でも様々な意見があり、開催寸前まで調整が続きました。

 結果、内容はLEDキャンドルを500個設置。ランタンをタープなどに置き、夜の浜辺を演出するというもの。そして、集まってくれた方には詩と音楽のライブを30分届けるというものになりました。

 期間中の土曜日、7月23日と30日に企画した「FUKANUMA BEACH NIGHT/深沼ビーチナイト」は幸いにも二日間とも晴れて、たくさんの方に来ていただきました。17時からのイベントでしたが、その頃は空も明るく、砂浜でまったりしている人が多く、また夏休みになったということで、子どもたちの遊んでいる姿が増えてきました。やがて、空はオレンジ色に染まり、いつのまにか紫の黄昏が広がり、19時頃には陽が落ちて、キャンドルの灯りは砂浜から、それぞれの夏を小さく照らし始めます。

 ライブでは詩の言葉が、音に合わせて、こぼれた感情にそっと重なり、チカチカしていました。